山田線でHB-E300系「さんりくトレイン宮古」を撮影する!

山田線

2023年6月26日(月)、陸羽東線で110系を撮った翌日は、引退(というか改造)間近の「リゾートあすなろ」を山田線で狙います。

盛岡6:32発、宮古行き普通列車に乗車。全駅に停車する列車は宮古行き2本、宮古発盛岡行き3本と極めて限られており、例えばこの列車から快速「リアス」が停まらない駅で降りると、次の宮古行きは19-20時台の最終列車という、なかなか悲惨な状況に陥ります。

加えて駅間の長さも、上米内ー区界:25.7キロ、松草ー川内:17.9キロと強烈で、歩き鉄泣かせの路線と言ってよいでしょう。ってな条件の中、北上高地を超えてゆくようなシーンが撮れれば最高ですが、初訪問の路線において、それは身の程知らずの高望み、なので今回は、山越え区間は見通しのきく場所が少なく撮りづらいはずと自身を納得させ、快速「リアス」の停車駅の中から、駅の東側に3つ鉄橋が続く茂市(もいち)駅で下車し、場所を探すことにしました。

さて、山田線、乗るのも結構楽しみにしていたのですが、期待を裏切らない素晴らしいものでした!特に上米内ー区界なんてリアルジャングルクルーズで、薄暗い谷、やがてなくなる並行する細い道、使われているのか判然としない人家や山小屋、いつここから抜けられるんだろうと不安になるほど続く森(だって区界駅まで35分ですから)、ほんともう秘境感満載で、これ、トロッコでも走らせればまんまアトラクションですやん、って思いました。

で、茂市8:37着。

乗降客ゼロ。そうそう、山田線はワンマンではなく、車掌さんが乗務されています。あまりに人里離れた区間が長いから、でしょうか。

一時間後に来る上りは、とりあえず3つ目の鉄橋まで歩き、そこで撮ることにしました。

2023.6.26 9:37 山田線 蟇目ー茂市 3636D キハ110 55ミリ

これまた見事なマンダーラですが、列車に日が当たり背景が落ちているので、むしろ良かったかもしれません。

この区間、それほどたくさんアングルがあるわけでもなく、メインとも言える「あすなろ」は順光で撮れる2つ目の鉄橋の河原から狙います。

2023.6.26 11:01 山田線 茂市ー蟇目 8635D「さんりくトレイン宮古」 HB-E300系 32ミリ

顔がほぼ写っていないのは残念ですが、色鮮やかな側面が撮れたのでヨシとしましょうか。渡るは閉伊川(へいがわ)で分水嶺たる区界から河口の宮古に至るまで、山田線とぴったり並走しています。

次の列車まで2時間近く空いているので、駅に近いファミマでお茶を買ったり、盛岡で買ってきたおにぎりをパクついたり。

下りの快速はこんな感じで。

2023.6.26 13:12 山田線 茂市ー蟇目 3637D「快速リアス」 キハ110 40ミリ

二連も好きですが、単行はなんだかアタリ!感があってなお好きです。あ、三両編成も好きですよ、笑。

上りの「あすなろ」も同じ鉄橋で。側面の日が薄いですが、

2023.6.26 13:51 山田線 蟇目ー茂市 8638D「さんりくトレイン宮古」 HB-E300系 105ミリ

なんとか顔も見えるし、カラーリングが映える撮り方が出来たかな、と。

側面に日が当たってないので、全体を入れたカットはおまけ的ですね。

宮古行き快速「リアス」は15:10発。コンビニでビールを調達し、

撮っても撮らなくてもいいようなスナップを撮りつつ、贅沢な時間を過ごします。

が。

到着10分前ぐらいだったでしょうか、上り列車(「あすなろ」しかありません)が陸中川井ー箱石で倒木の影響で遅延、乗るべき下り「リアス」は川内駅で運転見合わせ、運転再開の見込みは立っていません、という、放送が。。。

どうしてくれるんですか。。。ロング缶の酔いも一気に覚めるような事態に、落ち着けオチツケと自身に言い聞かせつつ、せっせとググると、17時過ぎまで待てば1キロほど歩いた場所から宮古行きのバスがあるようで、やれやれ、しゃーねーなー、と腹をくくった頃、80分遅れで復旧とのアナウンス!

やれやれ救われました。。。

定時で到着した上り列車のスナップを撮り、明らかに疲れた様子の旅行者でほぼ満席の下り「リアス」に乗り込み、まさにホッと胸をなでおろしたのでありました。

山田線。これほど乗って興奮する路線は久しぶりでした。異次元といっても大袈裟でない、列車に乗る外に行きようがないほど人里離れた山の中、いつまで続くのかと不安になるほどの長い山越え、なかなか他に類を見ないキャラクターな気がします。JR東日本でもトップクラスの不採算路線ですが、その個性豊かな価値を収支改善につなげ、存続してほしいものです。

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