2024年10月24日、25日、26日に撮影した、とさでん交通の車両コレクションです。
まずはやっぱりコレ。

200形、207号。1952年製。2015年に復刻金太郎塗装が施されたそうです。端正な顔立ちに丸みを帯びた屋根が美しい。
桟橋線の南側は「わんぱーくこうち」の看板が付いてしまうのが残念ですが、贅沢を言うのはやめましょう。

続いて214号。こちらは1954年製の菱形パンタ。帯付きの旧色も負けず劣らず魅力的。

細い桟に並ぶ大きな窓が実に好ましい。惚れちゃいます。
番外編で車庫で休む201号と213号(後ろに205号)。213号の旧塗装もカッコイイのですが、2024年の開業120周年を記念した「走る!電車博物館」の内外装になっていました。執筆時点(2025/1/28)では、元に戻されて走っているようです。200形はウィキでは在籍10両とのことですが、本文記事の通り、出番は少ないものと思われます。


590形、592号。1957年製、元名鉄美濃町線。2005年に譲渡。そのスジの方のブログによると桟橋線限定とか。もう一両の591号にはお目通り叶いませんでした。

主力車両600形は1957-1963年製。28両現存し、601-621は自社工場製の半鋼車、622-631はナニワ工機製全鋼車ですって。
601号。

602号。四万十うなぎ株式会社。圧巻のド派手さです。

真っ赤なのにおとなしめにすら見えてしまう603号、コカ・コーラ。

潔くてカッコイイですね。そういや万葉線もコカ・コーラはカッコ良かったな。

604号。四国銀行。前後も左右も違うデザイン。はりまや橋の角が本店です。


607号。撮影時はご覧の旧色でしたが、2024/11/11から「高知大好きポケモン ヌオー電車」のラッピングが施されています。こんなに綺麗な塗装だったんですが。。

609号。

611号。

612号。アンパンマン。ちなみにミュージアムは香美市に在って、とさでん交通では行けません。

613号。高知新聞社。前後で違う顔。黄色はちょっとカワイイです。


615号。ワタクシのイチオシです。撮影した中では唯一の横帯アリの600形。路面電車と言えばコレ!的な腰板の広告枠も好きです。

616号。高知銀行。同社HPによると外装は、高知県内の幼稚園・保育園・認定こども園の園児たちによる手形・足形アートなんですって。2025/2/28まで運行の予定。


618号。こちらも四国銀行ですが、604と違ってトムとジェリーのラッピング。

619号。これって11月になったら文字消えるんですかね?

620号。高知ケーブルテレビ。前面窓が昇降式です。

621号。高知日野自動車(株)。

622号。四電エナジーサービス(株)。

623号。水車亭(みずぐるまや)塩けんぴ。

624号。平日の朝に一往復半しかない、高知駅↔枡形のレア看板付き。

625号。窓押さえが黒Hゴムで表情が違いますね。コカ・コーラ603号もです。

626号。四国電力、よんでんコンジェルジュ。

627号。高知けいば。こちらもとさでん交通では行けません。

628号。(株)ミツトヨ高知工場。精密測定機器のメーカー。HPによると前面のマスコットキャラクターは「ノギスちゃん」。

630号。高知銀行のラッピングは616号と同じデザインですが、エンドのイラストが逆なのがミソ。こちらが第一号でHPによれば2025年11月5日までの運行予定。


ラストナンバー631号。海上クレーンの専業メーカー。ニッチですねえ。

605, 606, 629は廃車され、未撮影は608, 610, 614, 617の4両。24両撮影したうち旧色車は6両なので、1/4のヒット率ということになります。
続いて700形。1958年製、元は下関の山陽電気軌道で1971年の廃止に伴い譲渡。こちらでオリジナルの貴重な写真を拝むことが出来ます。
701号。前面窓左右はけっこうな後退角ですね。

702号。訪問した三日間とも終始桟橋線運用でした。

703号。

801号。800形は1959年製ですが、700形との形態差は台車と排障器のみだそうです。

802号。横帯の大切さを教えてくれます。美しいです。

803号。防災電車。

804号。803と同じラッピングのようです。

1000形は1981年製ですが、パンタ、台車、主制御器は西鉄331形(1957-64年製)の流用だそうで、ぱっと見以上に年季の入った車両ということになります。2両のみ、共に旧色。
1001形。

1002形。

3両在籍の2000形は2001-4年製で、足回りは200形の廃車流用。
2002。

2003。撮れなかった2001も外観は同じようです。

100形(ハートラム)は2002年製。

一編成のみ。比較的新しい車両なのにロール幕なのが面白いですね。12月?に近森病院のラッピングが施されたようです。
3000形は最新車両。
3001は2018年製。ニッポン高度紙工業は高知市のメーカー。

3002は2021年製。

3003は2024年製。

徐々に増備されてゆくのでしょうね。
在籍車56両(多分)中稼働中の42両を撮影したことになりますが、未撮影14両のうち8両が200形。もっと撮りたかった。。。運用ガチャはハズレな日に当たることもあって当然なわけですが、ここまで200形の稼働が低いとは思っていなかったので、あらためて特定車両を撮影することのハードルの高さを実感させられました。
とさでん交通は、他のどこの路面電車よりも、現有車両の平均車齢が長いのではないかと想像します。それこそが他には真似のできない魅力なはず。ですから撮り鉄向け、乗り鉄向け、さらには一般観光客、なんなら外国人観光客向けなど、それぞれに焦点を当てたマーケティングをすれば、大きな強みになると思うんですよね。
撮り鉄の視点で言えば、広告車は新型に寄せて、600形は旧色帯付きに戻すとか、200形は運用を限定して必ず充当するとか、198, 320, 910の希少車両は、月一回ぐらいでスジを公開して動かすとか(別料金でも乗る人はいると思います)。600形の重連イベント列車なんかどうでしょう?
JRや大手私鉄は言うに及ばず、昨今は地方私鉄からも味のある古い車両が消え、画一感が増す中で、比較的古い車両が残っている路面電車って、静かなブームが来る気がするんですよね。阪堺は地の利もあって既に相当な人気のようですが、古い車両のボリュームはとさでん交通の圧勝じゃないですか。これほどポテンシャルが高いのに、せっかくの貴重な資産が集客に結びついていない気がして、歯がゆいというかもったいないというか、遠くのテツが積極的に訪れたくなるような一工夫で、注目度が上がるとよいのにな、なーんて思いました。


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